今年は、猛暑の中、戦没者慰霊祭が執り行われた。
コロナは落ち着くどころか、感染者は増えている。また、今年はロシアによるウクライナ侵攻という暴挙により、食料やエネルギー価格高騰など、世界規模で市民生活に影響を及ぼしている。このまま高騰が続けば、人々の不満はつのり、第三次世界大戦になりかねない状況になってしまうのではないかと思ってしまう。さすがにそれはないだろうとは思うが、プーチンの核兵器使用をチラつかせるような発言には「やはりロシア人は卑怯な連中なのだ」と感じざるを得ない。核兵器を使えばどうなるか、唯一の被爆国である日本がそれによってどうなったかは世界中の人々が知っている。どこに撃ち込んだとしても、ロシアもまた核を撃ち込まれる可能性があるわけで、プーチンもそこまでバカじゃないだろうとは思っていても、終戦後、平気で北方に侵攻し、どさくさに紛れて侵略行為を行う国である。油断はできない。
戦争は勝っても負けても、双方にとって不幸しか生まない。NHKで放送していた番組で、生きのびた元兵士のインタビューを見たが、未だに自分たちがしてきたことを悔み、涙ながらに当時を振り返る姿を見るたびに、戦争の虚しさを感じた。
幸いといっては失礼なのかもしれないが、うちの家族で戦死者は出ていない。しかし、父も母も戦争体験者である。父は軍人として戦地には行かなかったが、本土決戦のために勝浦に配属されていた。母は爆心地から離れていたため被害は免れたが、原爆投下日、広島に住んでいた。
子供の頃から戦争のことは聞かされていたが、戦争番組を見るたびに、父や母の話を思い出し、改めてすごい体験をしてきたんだなという思いと共に、もっと色々な話を聞いておきたいと思うようになってきた。
このまま平和が続けば、いつかは戦争体験者がいなくなる日も来るであろう。戦争で犠牲になった人々も、平和が続いてほしいと願っているに違いない。
我々に託されたその思いを私たちはしっかりと受け止め、次の世代に引き継がなければならない責任がある。
平和のタスキは、途切れさせてはならないのだ。
合掌